秋田県藤里町で06年4、5月に起きた連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた畠山鈴香被告(35)に対し、秋田地裁は19日、無期懲役(求刑・死刑)を言い渡した。藤井俊郎裁判長は「愛したくても愛せない悩みの対象で、就職の足かせだった娘が消えてくれると思い、殺意を持って押した」などと長女を含めて2件の殺人を認定したが、計画性を否定して死刑は回避した。
判決によると、畠山被告は06年4月9日夕、長女彩香ちゃん(当時9歳)を自宅から約3キロの大沢橋に連れて行き、午後6時45分ごろ、欄干に座らせ、しがみつこうとした彩香ちゃんをとっさに押し、殺意を持って藤琴川に落下させ水死させた。また、同年5月17日午後3時半ごろ、自宅から2軒隣の米山豪憲君(当時7歳)を下校途中に自宅玄関に招き入れ、腰ひもで絞殺し、遺体を同県能代市の米代川沿いの草むらに遺棄した。
判決はまず、焦点となった豪憲君殺害に至る経緯について言及。「(彩香ちゃん殺害を)大変なことをした」と後悔し、自分のやったことを信じられない、信じたくない思いにとらわれ、記憶抑圧を深めて(他人が起こした)事件であると思い込むようになった」と指摘した。さらに「彩香はいないのに豪憲君は何でこんなに元気なのか」という切なさ、嫉妬心や憎たらしいという気持ちなどでとっさに殺害を決意した、と認定した。
彩香ちゃんへの殺害行為については、検察側は畠山被告が娘のせいで自由な生活ができないなどと思い、潜在的殺意が爆発したと指摘した。しかし、判決は「潜在的殺意」を否定し「魚が『見たい、見たい』と大沢橋から家に帰ろうとしないため、急激にイライラした感情を高め、とっさに殺意を持って殺害した」とした。
畠山被告が認めている豪憲君殺害について、検察側は被告に完全な責任能力があり「彩香ちゃん殺害の嫌疑をそらすための計画的犯行」と主張。一方、弁護側は「異常な精神状態で計画性もない」と有期刑を求めていた。
証拠採用された精神鑑定書は、彩香ちゃんの転落直後の一時的で重篤な健忘を認め、豪憲君の事件については「責任能力はあった」と結論付けている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a
=20080319-00000020-mai-soci

畠山鈴香被告に無期懲役 連続児童殺害「計画性なし」
秋田県藤里町で06年に起きた連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた畠山鈴香被告(35)に対し、秋田地裁(藤井俊郎裁判長)は19日午前、無期懲役の判決を言い渡した。検察側は死刑を求刑していた。判決は、長女彩香さん(当時9)と2軒隣に住んでいた米山豪憲君(同7)のいずれについても殺意を認定したが、計画性がなかったなどとして、死刑を選択しなかった。
●彩香さん事件
畠山被告が彩香さんを殺害した経緯について判決は、入院していた父親の世話を任されて激しいストレスを感じていたことや、彩香さんの存在が自らの就職の足かせになっていた事情を指摘。日頃から彩香さんをかわいいと思えず「疎ましさ」を感じていたことも背景にあったと言及した。
「川で魚を見たい」と言った彩香さんを橋に連れていったものの魚が見えず、それでも「見たい」と彩香さんが帰ろうとしなかったため急激にイライラし、「欄干の上に乗せて背中を押せば、目の前から消えてくれるのでは」と考えて、とっさに犯行に及んだと認定。弁護側の「欄干に上った彩香がこわがって抱きついてきた。反射的に振り払ったら川に落ちた」との主張は退け、被告が捜査段階で殺意を認めた調書を信用できるとした。
●豪憲君事件
彩香さんは当初、「事故死」とされていたが、その死に半狂乱となった実母の姿を見て被告は自らの記憶を抑え込み、事故ではなく事件と思いこむようになった。さらに、見知らぬ子どもを狙って誘拐事件を起こせば警察が捜査をしてくれると考えるようになった。
自宅にいたところ、帰宅途中の豪憲君が歩いてくるのが目に入り、「彩香はいないのに豪憲君はなんで元気なのか」といった切ない気持ちなどもわき上がって、「絶好の機会は今しかない」と考えてとっさに豪憲君の殺害を決意したと認定した。
被告は豪憲君殺害の事実は認めており、弁護側が「彩香さんを過って川に落下させたことでストレスを感じ、正常な判断能力を欠いていた」と主張していた。しかし、判決は捜査と公判の両段階で実施された精神鑑定を踏まえて「責任能力があった」と判断した。
http://www.asahi.com/national/update/
0319/TKY200803190063.html
【判決ライブ】(1)主文に法廷騒然「無期だ、無期!」
《わが子と顔見知りの子を相次いで殺害したとして、世間を震撼(しんかん)させた母親は、どのような審判を受けるのか−。秋田連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、畠山鈴香被告(35)の判決公判が19日午前10時から、秋田地裁(藤井俊郎裁判長)で開かれた》
《すでに雪の消えた秋田市。この日も春の日差しが秋田地裁に降り注いでいる》
《開廷前には、2978人が傍聴券を求めて並んだ。地裁の前庭には、テレビ各局がテントを張り、判決速報の準備を整えて、テレビカメラの砲列が地裁の建物に向けられている》
《藤井裁判長を先頭に3人の裁判官が入廷。法廷内撮影が終わると、いつものように、米山豪憲君の両親が豪憲君の遺影を手に傍聴席についた。母親の真智子さんは、遺影を包んでいた風呂敷を丁寧にたたみ、ひざの上にのせると、裏返しにした遺影を胸に抱き、目をつぶった》
《豪憲君の両親が入廷して間もなく、鈴香被告の母と弟も傍聴席へ。うつむき加減に席へ着く》
《程なくして鈴香被告が入廷してきた。白地に細い黒の線が入ったシャツの上には、黒のジャケット、黒のパンツ。足下は、いつものようにピンクのサンダルを履いている。落ち着いた様子で、裁判席に向かって右側の、弁護士の前の長いすに腰を下ろした。鈴香被告を見つめる豪憲君の父、勝弘さん。真智子さんは、まだ目をつぶっている》
《そして、藤井裁判長が、開廷を告げた。鈴香被告は、法廷中央の被告人席の前に立った》
藤井裁判長「被告人は前に。それでは開廷します。名前を言ってください」
鈴香被告「畠山鈴香です」
《はっきりと自分の名前を告げる鈴香被告》
藤井裁判長「判決を言い渡します。主文−」
《主文の読み上げが後回しになれば死刑判決の可能性が高かったが、ここまでいうと、藤井裁判長は一息入れ、そのまま続けた》
藤井裁判長「被告人を無期懲役とする」
《身じろぎもせず判決を聞き入った鈴香被告。判決の内容が法廷に響いた瞬間、傍聴席に座っていた報道陣が一斉に立ち上がり、出口へ向かった。廊下で「無期だ、無期!」という声が響いた。一瞬騒然とする法廷内》
《父、勝弘さんと母、真智子さんは、体を硬直させている》
=(2)へ続く
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/
event/crime/131017/
秋田連続児童殺害事件 鈴香被告公判全記録一覧
判決が言い渡されたあと、畠山鈴香は米山夫妻に土下座したそうだ。
【鈴香被告】土下座して謝罪…無期でも不服、弁護側は控訴手続き
秋田連続児童殺害事件で、秋田地裁で無期懲役の判決を宣告された畠山鈴香被告(35)は閉廷直後、藤井俊郎裁判長に「ひとついいですか」と突然声を掛け、「今まで米山豪憲君の両親に謝っていませんでしたので…」と謝罪を申し出た。
被告はサンダルをぬぎ、傍聴席に向かって土下座。
「大事なお子さんを奪ってしまって申し訳ありませんでした」
そう述べ、頭を2度下げた。
この間約30秒。
被告の顔は紅潮し、目は赤く腫れていた。
昨年9月の初公判で「1年半前はうそつき、ひきょうでした。どう変わったか見てほしい」と述べた鈴香被告だが、これまでの審理では、都合の悪い質問には黙秘を繰り返した。
公判中に書いた日記には「罪悪感はほとんどない」との記述もあった。「変わった姿」が見えないまま迎えた判決公判での突然の“豹変(ひょうへん)”だった。
一方で、鈴香被告の弁護人は直ちに控訴の手続きをとった。
鈴香被告はこれまでの公判の中で「死刑を望む」とたびたび発言しながらも、判決で彩香ちゃん事件が殺人と認定された場合は控訴する意思を示しており、無期懲役としながら「殺害」と認定した今回の判断を不服としたようだ。
また死刑の求刑が受け入れられなかった検察側も「量刑不当」と判決への不満を強めており、控訴の方針で検討に入るとみられる。
未曾有の連続児童殺害事件の審理は高裁へと舞台を移す公算が強まっている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/
080319/trl0803191309023-n1.htm

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