耐震強度偽装問題で、国土交通省などは2日、設計会社「田村水落設計」(富山市)が構造計算した千葉県成田市の工事中のマンション「アパガーデンパレス成田」で耐震強度の偽装が判明したと発表した。同マンションの構造計算を行ったのは、1月に偽装が判明した京都市の2ホテルと同じ水落光男一級建築士。同建築士の偽装が判明したのは3件目。
耐震強度は基準の75%だった。水落建築士は千葉県に対し「確認を下ろす期日が迫っていたので部分的な差し替えを行った」と述べているという。国交省は「検証しようがないほど数値の不整合が多数ある。意図的な偽装と判断するしかない」と話している。
同マンションの建築主はアパマンション(東京都港区)。AからEの5棟のうち、B棟だけが強度不足だった。検証した千葉県と水落建築士で強度を巡り見解が異なったことから、県は日本建築防災協会に助言を求め、同協会が「建築基準法に適合しない部分がある」と判断した。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/
20070202AT1G0202F02022007.html
アパホテル2棟「震度5程度で損傷多数」 京都市検討委
アパグループが経営する京都市内のホテル2棟で耐震強度の偽装が指摘された問題をめぐり、震度5程度の中規模地震で、両ホテルの柱や梁(はり)を補強する「筋交い」にかかる力が許容限度を大幅に超え、ほぼすべての筋交いが損傷する恐れが高い、と同市の検討委員会が認定していたことがわかった。市は「1次設計の段階で安全性が担保されておらず、建築基準法違反は明白」と判断。この点が強度不足の最大の問題点として、立ち入り調査などで確認する。
市は昨秋以降、建築構造の専門家らでつくる市構造計算調査検討委員会で、水落光男・1級建築士が計算した構造計算書を分析し、水落氏が筋交いの断面積を実際の2分の1程度にして構造計算プログラムに入力していたことが判明。その結果、本来は筋交いにかかる力が柱や梁に分散し、過剰に小さく見積もられていた。市が正しい断面積で再計算すると、中規模地震の場合、筋交いでより大きな力を受け止めてしまうため、耐えられる力の限度を超過した。
完成した2ホテルでは、これらの筋交いの数が構造計算書より大幅に減らされていたことがすでに判明している。同委員会はさらに完成後の建物でも再計算し、力が許容限度を大幅に超えることを確認。筋交いを減らした設計変更を届けなかった点なども考慮し、水落建築士の計算に信頼性がない、と結論づけた。
構造計算書は、1次設計で中規模地震では建物が損傷しないことを確認したうえで、2次設計で震度6〜7程度の大規模地震でも倒壊しないように耐震強度を計算する。2ホテルは最終的に、大規模地震で倒壊の恐れがあるとして強度0.79〜0.71と診断された。市はこれらを総合的に判断し、改修を求めた。
水落建築士は朝日新聞の取材に、「こちらの入力ミスと思われるが、筋交いにかかる力はそれほど変わらないのではないか」と話した。
http://www.asahi.com/national/update/0131/OSK200701310036.html
水落一級建築士「姉歯と違う」と偽装否定
京都市の2ホテルの耐震強度偽装問題で、田村水落設計の水落光男一級建築士は30日、富山市の事務所で記者会見し、2ホテルの構造計算について独自に解説した文書を示し「姉歯秀次元一級建築士とは同じにしてほしくない。安全な建物を作ることが生きがい」と話し、あらためて偽装や耐震強度不足を否定した。
水落建築士は京都市のホテルの図面や、確認申請時と変更後の建物の構造概要の違い、構造計算をまとめた文書を配り、筋交いを抜いた後にも強度不足は生じていないと強調。筋交い部分などを1つのソフトによる一貫計算ではなく2つのソフトを用いて計算したことについても、正確な計算のためだったとした。
「私の計算上、耐震強度不足は納得できない」とし、耐震強度偽装や耐震強度不足といった指摘の撤回を求めた。
また、富山県建築住宅課は同日、水落建築士の会見に先立ち、同設計事務所に対し、調査対象物件についてさらに詳しく調べるため昨年6月以来2度目の立ち入り調査を行った。
http://www.nikkansports.com/general/
f-gn-tp0-20070130-149406.html
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