深刻ないじめや暴力をする児童・生徒に、教育委員会が行うことが出来る「出席停止措置」が、いじめのケースではほとんど適用されていないことがわかった。
中学校の場合、1996年度から10年間に行った出席停止464件のうち、いじめを理由にした措置は24件しかなかった。教育再生会議が29日に公表した「いじめ問題への緊急提言」では、「出席停止」を明記しなかったが、いじめた子への指導を徹底するよう求めている。しかし、学校現場からは「出席停止の基準が不明確で、簡単には出来ない」などの声が上がっている。
公立小中学校では停学、退学処分が出来ないかわりに、学校教育法で、ほかの児童・生徒に繰り返し心身の苦痛を与えた子供などについて、学校の判断に基づき、区市町村の教育委員会が出席停止の措置を行えると定めている。
しかし、85年度に137件だった出席停止措置の件数は、年々、減少傾向が続き、ここ数年は、毎年ほぼ20〜50件で推移。特に、いじめを理由にした出席停止は過去10年間のうち6年間でゼロだった。昨年度も、中学校の出席停止42件中、教師や同級生などへの暴力が29件を占め、「いじめ」は7件しかなかった。
出席停止措置に関してはこれまでも、中央教育審議会が98年、「校長の判断で、出席停止の措置をとることもためらうべきではない」と答申したほか、教育改革国民会議も2000年に、同様の提言をしている。
特にいじめについては、文部科学省が2001年の通知で「いじめも出席停止の対象」と示したが、その後もあまり適用されていないのが実情だった。
その背景について、東京都内の中学校長は「いじめは、教師の目の届かない場所で行われることが多いため、被害者からの訴えがあっても、加害生徒の保護者に対し、出席停止にする根拠を示せない」と話す。
都内の小学校長も「出席停止の具体的な基準がない」とし、「出席停止にすれば、『学校側の指導力が足りない』と逆に非難されることもあり得る」と説明する。
出席停止になった生徒の居場所も整備されておらず、教育再生会議の委員からは「学校に復帰させるプログラムが必要」との指摘もある。中学校長は「いじめた側への指導は必要だが、出席停止措置をとるための環境整備についての議論も進めてほしい」と訴えた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061129i105.htm
いじめ緊急提言全文
「いじめ問題への緊急提言」全文は次の通り。
すべての子どもにとって学校は安心、安全で楽しい場所でなければなりません。保護者にとっても、大切な子どもを預ける学校で、子どもの心身が守られ、笑顔で子どもが学校から帰宅することが、何より重要なことです。学校でいじめが起こらないようにすること、いじめが起こった場合に速やかに解消することの第一次的責任は校長、教頭、教員にあります。さらに、各家庭や地域の一人一人が当事者意識を持ち、いじめを解決していく環境を整える責任を負っています。教育再生会議有識者委員一同は、いじめを生む素地をつくらず、いじめを受け、苦しんでいる子どもを救い、さらに、いじめによって子どもが命を絶つという痛ましい事件を何としても食い止めるため、学校のみに任せず、教育委員会の関係者、保護者、地域を含むすべての人々が「社会総掛かり」で早急に取り組む必要があると考え、美しい国づくりのために、緊急に以下のことを提言します。
▽学校は毅然とした態度を
(1)学校は、子どもに対し、いじめは反社会的な行為として絶対許されないことであり、かつ、いじめを見て見ぬふりをする者も加害者であることを徹底して指導する。
−学校に、いじめを訴えやすい場所や仕組みを設けるなどの工夫を
−徹底的に調査を行い、いじめを絶対に許さない姿勢を学校全体に示す
(2)学校は、問題を起こす子どもに対して、指導、懲戒の基準を明確にし、毅然(きぜん)とした対応を取る。
−例えば、社会奉仕、個別指導、別教室での教育など、規律を確保するため校内で全教員が一致した対応をとる
▽いじめ解決に向け徹底したサポート
(3)教員は、いじめられている子どもには、守ってくれる人、その子を必要としている人が必ずいるとの指導を徹底する。日ごろから、家庭・地域と連携して、子どもを見守り、子どもと触れ合い、子どもに声を掛け、どんな小さなサインも見逃さないようコミュニケーションを図る。いじめ発生時には、子ども、保護者に、学校がとる解決策を伝える。いじめの問題解決に全力で取り組む中、子どもや保護者が希望する場合には、いじめを理由とする転校も制度として認められていることも周知する。
(4)教育委員会は、いじめにかかわったり、いじめを放置・助長した教員に、懲戒処分を適用する。
−東京都、神奈川県にならい、全国の教育委員会で検討し、教員の責任を明確に
(5)学校は、いじめがあった場合、事態に応じ、個々の教員のみに委ねるのではなく、校長、教頭、生徒指導担当教員、養護教諭などでチームをつくり、学校として解決に当たる。生徒間での話し合いも実施する。教員もクラス・マネジメントを見直し一人一人の子どもとの人間関係を築き直す。
教育委員会も、いじめ解決のサポートチームを結成し、学校を支援する。教育委員会は、学校をサポートするスキルを高める。
(6)学校は、いじめがあった場合、それを隠すことなく、いじめを受けている当事者のプライバシーや二次被害の防止に配慮しつつ、必ず学校評議員、学校運営協議会、保護者に報告し、家庭や地域と一体となって解決に取り組む。学校と保護者との信頼が重要である。また問題は小さなうち(泣いていたり、寂しそうにしていたり、けんかをしていたりなど)に芽を摘み、悪化するのを未然に防ぐ。
−いじめが発生するのは悪い学校ではない。いじめを解決するのがいい学校との認識を徹底する。いじめやクラス・マネジメントへの取り組みを学校評価、教員評価にも盛り込む
▽家庭の責任も重大
(7)いじめを生まない素地をつくり、いじめの解決を図るには、家庭の責任も重大である。保護者は、子どもにしっかりと向き合わなければならない。日々の生活の中で、ほめる、励ます、しかるなど、親としての責任を果たす。おじいちゃんやおばあちゃん、地域の人たちも子どもたちに声を掛け、子どもの表情や変化を見逃さず、気付いた点を学校に知らせるなどサポートを積極的に行う。子どもたちには「いじめはいけない」「いじめに負けない」というメッセージを伝えよう。
(8)いじめ問題については、一過性の対応で終わらせず、教育再生会議としてもさらに真剣に取り組むとともに、政府が一丸となって取り組む。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200611290233.html
まあ、こうした提言が無駄とは申しませんが。。。どのように運用されるかも問題ですし。。。大体いじめてる側に対する言葉はあまり見受けられませんね。
ズボンを脱がす、金銭を要求する。。。これって一般社会なら刑法犯ですよ。教育現場で手に負えないときは警察の手も借りるくらい入れても良かったんじゃないですか。
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タグ:教育再生会議

























