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2006年11月23日

いざなぎ景気を超えた格差景気

『いざなぎ』超え 景気拡大戦後最長に

 大田弘子経済財政担当相は22日、11月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。景気の基調判断は前月までの「回復している」との表現から「消費に弱さがみられるものの、回復している」と1年11カ月ぶりに下方修正したが、景気の拡大自体は継続していると判断。2002年2月に始まった現在の景気拡大期間は58カ月となり、「いざなぎ景気」(1965−70年、57カ月)を抜いて戦後最長となった。 

 今回の景気拡大は、好調な輸出や設備投資に支えられた企業部門がけん引。人件費の抑制などリストラを背景にしており家計への波及が遅いのが特徴。

 実質経済成長率(年平均)も2・4%と「いざなぎ景気」の11・5%の五分の一程度と低く、多くの国民には実感が乏しいのが実情だ。

 このところ雇用者数は増加しているが、一人当たりの賃金は伸び悩み個人消費は弱含んでいる。九月の家計調査では実質消費支出は前月から減少し、新車販売台数も九、十月減少している。

 このため月例報告は、個人消費の判断に関して「伸びが鈍化している」から「おおむね横ばい」に下方修正した。個人消費以外の主要項目である企業収益は「改善」、設備投資は「増加」とするなど、基調判断を据え置いている。

 景気の先行きについては「国内の民間需要に支えられた回復が続く」との見通しを示した。

 ただ海外経済の項目では、米国が「景気は拡大している」から「景気は拡大テンポが緩やかになっている」に下方修正。

 全体の世界経済も「着実に回復している」から「回復している」に弱め、米国経済の減速に警戒感をにじませた。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20061123/
mng_____kei_____002.shtml



『格差』や『痛み』

月例経済報告

 11月の月例経済報告で、景気拡大が58カ月に達し、「いざなぎ景気」(1965年11月−70年7月)を抜いて戦後最長に躍り出た。ただ、期間は長くともこの間の経済成長率は極めて低く、景気拡大の実感は家計にほとんどない。国民生活全体の底上げにはほど遠く「格差型の拡大」「リストラ景気」との指摘もある。 (経済部・上坂修子)

 「企業部門の好調さが家計へ波及する経路がこのところ弱まっているが、景気が腰折れする懸念は極めて小さい」。大田弘子経済財政担当相は二十二日の会見で景気の先行きについて強気の見方を示した。

 今回の景気拡大は二〇〇二年二月に開始。翌年には平均株価がバブル崩壊後の最安値をつけ、金融システム不安も台頭したが、小泉構造改革により、不良債権が早めに処理されたことなどで危機を乗り切った。

 その間、企業はバブル崩壊後に抱えた負債、設備、雇用という「三つの過剰」を解消。これに加え、好調な米国、中国経済を追い風に企業は収益力を回復し、設備投資を活発化させた。日銀のゼロ金利政策も経済を下支えし、息の長い景気拡大を実現した。

 ただ、今回の景気は期間の長さとは裏腹に「手応えのなさ」も指摘されている。

 大田経財相も「企業が厳しいリストラに取り組む過程での景気拡大だったため、企業から家計への波及が遅かった」と述べ、地域間、または大企業、中小企業といった企業間でのばらつきが大きいことも、高揚感の乏しさにつながっているとの認識を示した。

 過去の大型景気と比べ、家計にとって手応えがない最大の理由は、経済成長率の絶対水準の低さだ。国内総生産(GDP)の期間中の伸び率を個人の体感に近い名目ベースでみると、いざなぎ景気は二・二倍。今回はわずか4・2%増にとどまる。実質成長率は2・4%でしかなく、第一生命経済研究所の飯塚尚己主席エコノミストは「景気上昇の勢いがあまりにも弱い」と話す。

 もう一つの理由は企業がリストラの一環として賃金カットや雇用調整を急いだ結果、サラリーマンの給料の合計額が期間中に減ったことだ。

 企業などで働く従業員の所得の総額を示す雇用者報酬は〇二年の二百六十三兆円から〇五年には二百五十九兆円に減少。雇用者報酬はいざなぎ景気の間には二・一倍、バブル景気の間には31%増えており、「家計に冷たい」今回の景気拡大を印象づけている。

 また、正規労働者が減る一方でパートや派遣社員といった非正社員が増えた。〇一年に千三百六十万人だった非正社員は、〇五年末には千六百六十九万人になり、今や労働者の三人に一人が非正社員の時代に突入。「格差拡大」の一因ともいわれている。

 みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「幅広い国民層が景気拡大を実感しているわけではない」と指摘、今回の拡大は「底上げ型ではなく格差型の成長」と評している。

 今後の課題は景気の恩恵を実感できる層の拡大であり、大田経財相はそのためにも「息長く景気拡大を続ける努力が必要だ」と指摘する。

 だが、政府は十一月の月例経済報告で、景気の基調判断を一年十一カ月ぶりに下方修正。十四日発表の七−九月期のGDPは、年率2・0%増とプラスになったものの、内需の柱である個人消費は前期比0・7%減と大きく落ち込んだ。

 これまで日本経済をけん引してきた設備投資の先行きに弱さを示す指標がでるなど、国民全体が景気拡大の果実を味わう前に、早くも不透明感が漂いはじめている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20061123/
mng_____kakushin000.shtml




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posted by zara at 18:25| Comment(0) | TrackBack(1) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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