大阪府東大阪市の東大阪大の学生(21)ら3人が、約10人に集団リンチされ2人が行方不明になった事件で、大阪府警捜査1課は25日、暴力行為法違反容疑で、指名手配していた主犯格の男(21)を逮捕した。男は調べに「2人とも生き埋めにした」と供述しており、同課は男が2人を殺害した疑いが強いとみて追及する。
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逮捕された主犯格は、岡山市の職業不詳、小林竜司容疑者。24日に同容疑で東大阪市の東大阪大生の佐藤勇樹、大阪市平野区のアルバイト、徳満優多、奈良市の無職、佐山大志の3容疑者(いずれも21歳)が逮捕されており、逮捕者は計4人となった。
調べでは小林容疑者らは計9人で19日午前3時すぎ、東大阪大の学生と無職男性、会社員の3人(いずれも21歳)を岡山市内で暴行。さらに玉野市内の路上でゴルフクラブや特殊警棒、金づちで頭や腹を殴るなど暴行を加えた疑い。9人のうち3人は少年という。
学生は、交際していた女性(18)が徳満容疑者に“ナンパ”されたことでトラブルになり、無職男性ら計5人で16日に徳満、佐藤両容疑者を拉致してリンチ。「慰謝料50万円を払え」などと脅した。佐藤容疑者は中学時代の同級生の小林容疑者に相談。小林容疑者が“報復リンチ”を計画したとみられる。
小林容疑者は「やさしいが、怒ったら何するかわからない性格」(知人)。23日夜、母親に「相手が暴力団を名乗るので、このまま生きて帰しては自分の身が危ないと思ってやった」「おれが2人を殺した」と電話。25日未明、母親らに付き添われて岡山県警玉野署に出頭した。
佐藤容疑者らは「小林容疑者に何をされるか分からず、怖くなって出頭した。暴行や見張りは(小林容疑者に)指示された」「小林容疑者が学生を(玉野市内の)産廃処理場に掘った穴にパワーショベルで埋めた」と供述しているという。
被害者3人のうち、会社員は「あまりかかわっていない」からと解放されたが、無職男性は、小林容疑者が「暴力団事務所に連れて行く」と言い残して産廃処理場からさらに連れ去った。会社員は小林容疑者から「お前らを生き埋めにする」と脅されたといい、「瀕死の学生を穴に入れ、大きな石を数個投げていた」と証言している。
捜査幹部は「佐藤、徳満の2人はそこまでやるつもりはなかったはず。小林容疑者が暴走し、怖くて従うしかなかったのでは」と分析。小林容疑者が加わって犯行がエスカレートしたとみている。同課は殺人容疑で検証令状を取り、産廃処理場を捜索する。
★怒ると人が変わる小林容疑者
「人殺しとるけえ、迷惑かけるなあ」。男子大学生ら2人が行方不明になった後の22日ごろ、小林容疑者から中学生の弟に電話があった。「うそじゃろ」。弟はにわかに信じられなかった。小林容疑者は「自分のプライドでやってもうた」とも漏らしていた。
小林容疑者は3人兄弟の長男。近所の人によると、幼いころはおとなしかったという。定時制高校を中退し、土木作業員や露天商などの職を転々としたが長続きしなかった。岡山県内で母親と弟の4人暮らしだったが最近、仕事を探すため1人で岡山市に引っ越した。
弟によると小林容疑者は普段はやさしいが、怒ると人が変わった。「けんかして家に帰ったら兄から『けんかした理由が男らしくない』と言われ、ボコボコに殴られたことがあった」と話していた。
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