W杯1次リーグ第8日(16日=日本時間同日、アルゼンチン6−0セルビア・モンテネグロ、ドイツ・ゲルセンキルヘン)強豪が揃い“死の組”と呼ばれるC組で、アルゼンチン代表がセルビア・モンテネグロ代表に6−0で大勝。途中出場の“マラドーナ2世”MFリオネル・メッシ(18)=バルセロナ=が1得点1アシストの大暴れで、天才ぶりを発揮。2連勝したアルゼンチンとオランダは“死の組”を突破し、決勝トーナメント進出を決めた。
新たな伝説の幕開けだ。後半43分。背番号19が、歴史を作った。右サイドを駆け抜けたメッシは、FWテベスのスルーパスに右足を振り抜いた。ボールはゴール右隅へ。“死の組”で脅威のワンサイドゲームを演じたアルゼンチンの6点目は、W杯に新星の誕生を告げる一発となった。
3−0とリードして迎えた後半30分。18歳357日の同国最年少W杯出場記録とともにピッチに立った。14日の練習で左足を打撲し、初戦のコートジボワール戦を欠場。この日も先発は見送られていたが、15分も持ち時間があれば、力を示すには十分すぎる。3分後に左サイドを鮮やかなドリブルで突破し、FWクレスポの4点目をアシスト。同43分にはW杯初ゴールを決めた。
「楽しんでゲームに入ることができた。満足している。得点できたことよりも、チームが勝ったことの方が重要」。大仕事をした若武者は、あどけない顔いっぱいに笑みを浮かべた。
天才は天才を知るという。メッシは、アルゼンチンが優勝した86年メキシコ大会で大活躍した国民的英雄、ディエゴ・マラドーナ氏が後継者と認める逸材だ。優勝した05年の世界ユース選手権で6得点の大活躍。テレビでメッシのプレーに惚れ込んだマラドーナが直接、電話をかけてきた。
「キミはアルゼンチンの10番をつけるべき選手だ」。現代表ではMFリケルメが10番をつけているが、アルゼンチン史上最高の10番から、お墨付きをもらったのだ。「あの偉大なディエゴのような人がそう言ってくれたら本当に幸せ。だからといってプレッシャーは感じない」。そのマラドーナがスタンド観戦した一戦で大暴れした。
02年日韓大会では、イングランド、スウェーデン、ナイジェリアと同居する“死の組”に入り、1次リーグで敗退する屈辱を味わった。4年後の今大会もオランダ、セルビア・モンテネグロ、コートジボワールという強豪と同居したが、今季は“死の組”を感じさせない進撃。W杯欧州予選10試合1失点のセルビア・モンテネグロから6発を奪い、無傷の2連勝で決勝トーナメント進出だ。
ペケルマン監督は「われわれは素晴らしいチーム、選手たちを持っている。難しい次の試合(オランダ戦)が待っており、これに勝つことが重要」と“死の組”の1位通過を誓った。マラドーナの快挙から20年後、メッシに率いられた南米の雄が、3度目の優勝に突き進む。
■リオネル・メッシ
1987年6月24日、アルゼンチン・サンタフェ生まれ、18歳。13歳でアルゼンチンのニューウェルスからバルセロナに移籍。17歳3カ月22日でのスペインリーグデビュー、17歳10カ月7日でのリーグ初得点(アルバセテ戦)はともにクラブ最年少記録。05年7月に行われた世界ユース選手権では6得点を挙げてチームを優勝に導き、MVPと得点王に輝いた。スペインリーグ今季17試合6得点、同通算24試合7得点。05年8月のハンガリー戦で代表デビュー。代表通算8試合2得点。1メートル69、67キロ。
■データBox
★…アルゼンチンがW杯で6点を奪ったのは、地元開催で優勝した78年大会のペルー戦以来4度目で、同国の最多タイ。W杯の1試合最多得点は、ハンガリーが82年大会でエルサルバドルから奪った10点。前回大会ではドイツがサウジアラビアから8点を奪っている
★…W杯初得点のメッシはこの日、18歳357日で、もちろん今大会の最年少ゴール。W杯歴代最年少得点記録は、58年大会で初ゴールを挙げたブラジル代表FWペレで、17歳239日
■そのとき
マラドーナ氏が初戦に続いてスタンドから観戦し、お祭り騒ぎの大勝に喜びを爆発させた。特に自ら「後継者」として認める新鋭のメッシがピッチに入ると、両手を突き上げて大喜び。そのメッシが大活躍したとあって、試合後も興奮が収まらない様子だった。
★堅守崩壊…まさかの大量失点
セルビア・モンテネグロ代表はW杯欧州予選通算1失点の守備陣が崩壊し、屈辱的な6失点。0−3の後半20分にFWケズマン(Aマドリード)が退場となり、数的不利も響き2連敗で決勝トーナメント進出は絶望的となった。ペトコビッチ監督は「『死の組』といわれるタフな組で、最悪の結果となった。批判の矢面に立つのは分かっている」と肩を落とした。大会直前の3日にモンテネグロ共和国が独立し、セルビア・モンテネグロとしてのW杯出場は今大会が最初で最後。有終の大会で、不本意な結果となった。
http://www.sanspo.com/soccer/top/st200606/st2006061709.html
アルゼンチンの強さばかりの試合。攻撃はもちろん、守備でも完璧な強さ。ボールの支配率は58:42だというが、観戦した人間には80:20くらいに感じられただろう。後半は余裕のメッシ投入。しかもメッシデビュー弾まで披露。怒涛のゴールラッシュにマラドーナも大満足の試合だっただろう。
死のグループと呼ばれた、C組もセルビア・モンテネグロの連敗により、いとも簡単にアルゼンチン、オランダが勝ち抜け。
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