政府は21日、公正取引委員会委員に上杉秋則・元公取委事務総長)を充てる国会同意人事案をこの日の採決直前に撤回した。上杉氏が弁護士資格がないのに弁護士の肩書をつけたペンネームで専門誌に記事を寄稿していたことが民主党などの指摘で判明したためで、政府が閣議決定した人事案を取り下げるのは極めて異例。また、国会では同日、公取委委員を除く同意人事案が採決されたが、8人が野党の反対多数で不同意になった。野党は政府の対応の甘さなどを追及する構えで、失点を重ねる麻生太郎首相の政権運営にさらに打撃となりそうだ。
公取委委員の人事案は国会の同意が必要な7機関20人のうちにひとつで、政府は13日、上杉氏を公取委委員候補として衆参両院合同代表者会議に提示した。政府の撤回を受けて与野党は21日、衆参本会議で予定していた採決を見送った。
公取委委員の人事案撤回について、河村建夫官房長官は同日の記者会見で「同意人事の案件から落とさざるを得ないと判断した。今後は十分な調査をして人選を進めていきたい」と述べた。また、代替の人事案について30日の今国会の会期末までに提出することは難しいとの認識を示した。
21日午前の参院本会議では、6機関19人の同意人事案が採決され、NHK経営委員会委員3人と、再就職等監視委員会委員長と委員4人が不同意となった。人事案は同日午後の衆院本会議で全員が同意されたが、両院の同意が必要なため、8人は不同意となった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a
=20081122-00000011-san-pol

国会同意人事:「肩書」で公取委人事撤回 甘い調査、薄い危機感 政権の弱体ぶり露呈
◇「前代未聞だ」世耕氏激怒
政府が21日、公正取引委員会委員に上杉秋則・元同委事務総長を充てる国会同意人事案を取り下げたことは、上杉氏の身辺調査を徹底できなかった麻生政権の弱体ぶりを印象づけた。20日には民主党の調査で、上杉氏がペンネームとはいえ、資格がない弁護士の肩書で寄稿していたことが判明しており、対応のまずさに与党内からも首相官邸を批判する声が上がっている。
公取委の松山隆英事務総長は20日夕、自民党国対に「出版社が勝手にペンネームをつけた。問題ない」と説明し、政府高官も「詐称までの悪質性はない」と危機感は薄く、予定通り進める方針だった。しかし共産党が21日朝、実名でも弁護士と記載した出版社のチラシがあると指摘。あわてた官邸は「取り下げ」を与党側に伝えた。
公取委人事課によると、上杉氏の肩書が「弁護士」と書かれていたのは、法律解説書「実務解説 独占禁止法」のチラシ。上杉氏は一橋大大学院教授と法律事務所シニアコンサルタントを務めているが、「一橋大学大学院教授・弁護士」と書かれていた。本の中の著者紹介欄には「弁護士」の記載はなかった。
公取委が出版社の第一法規に確認したところ同社担当者のミスだった。チラシは同社が上杉氏の確認を取らず作成したものだった。
上杉氏は94〜95年、月刊誌にペンネームで独占禁止法関連の原稿を書いた際、肩書が弁護士になっていた。複数の執筆者に同じ「大野金一郎」というペンネームがつけられており、出版社が考えたものだったという。
これらの事実を、公取委は20日の段階で把握していた。法律解説書に関しては出版社のミスだったため、月刊誌についても肩書を本人が積極的に使っていたわけではないことなどから、問題ないと判断したという。
21日午後、官邸を訪れた公正取引委員会の竹島一彦委員長は、河村建夫官房長官に「調査が十分ではなかった」と謝罪。河村氏は「徹底した調査をやらないと困る」と叱責(しっせき)。漆間巌官房副長官も「公取から相談を受けた時に、もっと調べればよかった」と悔しがったが後の祭りだった。
一方、同意人事を採決する参院本会議の1時間前に取り下げの連絡を受けた自民党の世耕弘成・参院議院運営委員会筆頭理事は「前代未聞だ。断腸の思いで野党に頭を下げた」と怒りをぶちまけた。自民党の山崎正昭参院幹事長も記者会見で「(政府は)緊張感に欠けていた。もう少し考えてもらいたい」と語気を強めた。
http://mainichi.jp/select/seiji
/news/20081122ddm002010076000c.html
その問題になった実務解説 独占禁止法
どうして、こうお間抜けなんだろうね、この内閣は。。。
まあ麻生太郎がおっちょこちょい野郎であるのは間違いないんだろうが、取り巻きも悪いと言うことなのかな。元々急ごしらえの選挙管理内閣。それが何をトチ狂ったか、解散はしないなんて言い出すから、こんなことになるんだろう。それに元来のお坊ちゃま。周りの意見と摺り合わすことを知らないだろうね。2兆円ばら撒くとか、地方が自由に使える交付税1兆円とか。。。大体そんなデカイ話、閣内くらいは意見集約してから発表するだろう。
迷走首相 言葉で資質が問われる
麻生太郎首相の迷走ぶりが際立つ。
場当たり的と思える発言を繰り返し、自民党内での求心力も低下してきた。
政権発足から二カ月で、早くも首相としての資質が問われる事態となっている。
言葉の軽さを印象づけたのは、地方の医師確保対策に関連して述べた「(医師には)社会的常識が欠落している人が多い」という失言だ。
日本医師会の会長が官邸にまで乗り込んで抗議すると、首相はその場で撤回し、謝罪した。医療の現場で過酷な勤務をこなす医師の気持ちに思いが至らなかった。その不明を自ら認めたということだろう。
道路特定財源をめぐる発言のぶれも見過ごせない。
一般財源化に伴って新たに地方へ配分する一兆円について、一度は「地方が自由に使える交付税」とする考えを明言した。
ところが、党内の道路族から猛反発を受けると、たちまち「自由に使えるなら地方交付税でなくても構わない」と軌道修正した。
基本方針のぐらつきは、日本郵政グループの株式売却について「凍結」を言明したときにも起きた。
どちらも、歴代の政権が看板に掲げてきた重要な政策課題だ。首相が思いつきのように内閣の方針を示し、すぐに翻すことが続けば、政策の方向性は見失われてしまう。
ひいては国民の暮らしに混乱を持ち込むことになりかねない。
首相はその重大さに気づかないのだろうか。これでは国政に対する責任を果たすことは難しい。
言葉は民主主義制度における政治家の一番の武器である。それを使いこなせないようでは、首相の指導力にも限界が生じる。
道路特定財源問題では有力議員から「首相なんて関係ない」との言葉が漏れ、党内でも首相を軽んじる空気が広がった。
二〇〇八年度第二次補正予算案の提出先送り方針に関しても、公然と異議を唱える動きが出始めている。
定額給付金をめぐっては、首相の腰が定まらないゆえに閣内不統一があらわになったばかりだ。
首相の威令が閣内、党内で行き届かない。政権運営の足元が揺らいでいる。そう言っていいだろう。
「選挙の顔」と頼んで首相の座に押し出しておきながら、人気が陰ると「賞味期限が切れた」と真剣に支えようとしなくなる。自民党は、性懲りもなく同じ轍(てつ)を踏もうとしているようにも見える。
年末に控える税制抜本改革、〇九年度予算編成など山積する課題に対処していくためには、政権を一から固め直す以外にあるまい。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/
editorial/130569_all.html
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