パロマ事故 「業過致死」立件視野警視庁 再現実験重ねる
パロマ工業製の瞬間湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故のうち、1996年3月に
東京都港区赤坂で起きた死亡事故について、警視庁捜査1課が、現場にあった湯沸かし器を使って再現実験を行った結果、室内のCO濃度が、不完全燃焼を起こしてから3分程度で致死量に達していたことが、19日わかった。昨年11月の同区南麻布の死亡事故の再現実験でも、通常の約400倍の濃度のCOが検出された。同課は、パロマ工業や販売元のパロマが、自社製品が引き起こすCO中毒の危険性をどこまで認識していたかについて幹部から事情を聞くなど、業務上過失致死容疑での立件を視野に捜査を進めている。
赤坂のワンルームマンションで山根敦さん(当時21歳)が死亡しているのが見つかった事故で、同課が湯沸かし器を鑑定したところ、安全装置につながるコントロール
ボックス内で基板の異常が見つかったほか、修理業者が配線を改造し、不完全燃焼を起こしても安全装置が働かず、大量のCOが発生する状態になっていることがわかった。
さらに湯沸かし器は、何らかの理由でコンセントが外れて排気ファンが回らなくなっており、同課が、同じ状態で、この湯沸かし器を作動させたところ、不完全燃焼を起こしてから、2〜3分で致死量相当のCOが室内に充満した。
南麻布の
マンションで上嶋浩幸さん(同18歳)が死亡した事故でも、湯沸かし器内部の配線が同様に不正改造されており、湯沸かし器を作動させると、通常濃度の約400倍に当たるCOが室内で検出された。
南麻布の事故は、パロマ工業が明らかにした27件の事故のうち、業務上過失致死罪の時効(5年)にかからない唯一のケース。同課では、パロマ工業、パロマが、事故の多発を認識した時期や、両社内の情報伝達の過程なども調べている。
死亡4件、社長に未報告 内規違反 3件は改造以外の原因
パロマ工業製の瞬間湯沸かし器で死者が出た13件のうち、少なくとも4件が、死亡事故を社長への報告事項としている社内規定に違反し、報告されていなかったことが、19日わかった。未報告のうち3件は、不正改造が原因ではなく、製品自体に問題があった可能性があり、同社の安全管理のずさんさが改めて浮き彫りになった形だ。
同社によると、未報告の4件は、不正改造の可能性がある2005年11月の東京都港区、不正改造の形跡がなかった1989年4月の
北海道、92年12月の
福岡、94年2月の秋田のケース。秋田では男女2人が死亡し、残りの3件は各1人が死亡している。
これらの情報は、パロマ工業の品質管理部が集約していたが、社長に報告されたのは、死者が相次いでいることを今月11日に経済産業省から指摘され、内部調査を始めてからだった。
社内規定はあったものの、実際に社長に報告するかどうかの判断は品質管理部長に一任されていた。同社側は、港区のケースについては「不正改造は品質の問題とは別という認識で、報告しなかった」と釈明している。
残る3件について、なぜ社長へ報告しなかったか同社側は明らかにしていないが、「4件とも報告すべきケースだった」とし、上層部への情報伝達が的確になされていなかったことを認めた。
一方、同社は判明している27件の事故のうち24件までは、発生から5日以内に把握していたことを、19日明らかにした。情報の把握は、事故当日が4件で、翌日が11件、2〜5日が9件と、全体の9割は5日以内だったが、同社が講じた対策は、92年の一斉点検などわずかで、早い時期に入った情報が原因究明や再発防止に役立てられず、社内で事実上、放置されていた。
経産省、社長に指示 安全確保など
経済産業省原子力安全・保安院は19日、パロマ工業の小林敏宏社長を呼び、
消費者の安全確保と原因究明、再発防止策の3点を徹底するよう直接指示した。
小林社長は広瀬研吉院長との面会後、記者団に対し、「弊社製品にかかわる事故でたくさんの事故が起き、たくさんの方々が亡くなった。お悔やみ申し上げます」と用意した文書を読み上げ、謝罪した。指示された安全確保策などについては「全力を尽くす」と語った。また、経産省から指示された安全確保の点検作業について、「1か月の間に終わると思う」との見通しを示したうえで、「我々が考える安全にはスキがあった。高い誇りを持っていたが、おごりがあったと反省を深くしている」とうなだれた。
遺族に謝罪へ
パロマ工業は19日、幹部が遺族らのもとを順次、謝罪に訪れる方針を決めた。すでに一部の遺族に連絡しているという。パロマの小林弘明社長らは事故調査の指揮を執っているため、ほかの幹部が遺族宅を回り、これまでの経緯を説明する。同部は「まずはおわびに上がり、ご遺族が何を望んでいるか聞きたい」としている。
◇ ◇ ◇
パロマ工業の専用フリーダイヤルには、19日も問い合わせが殺到した。14日からの延べ件数は5688件にのぼった。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/060720_1.htmこの件に関しては「いつか載せなきゃ」と思いつつ、ここまで遅れてしまいました。。。
当初、社長が記者会見で「不正改造によるもので、当社製品に原因があるものではない」と説明していたので、事実関係がはっきりするまで待とうと思ってましたが。。。
結局とんでもない事態となってしまいました。
1部報道では改造のやり方をパロマの代理店が各工事店に講習してた、との報道も出ています。
またパロマが業務上過失致死に問われるなら、事態を知っていて何もしなった(黙認してた?)経産省の責任はどうなる?最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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