9日夜に発生した鹿児島商船の高速船「トッピー4」の事故。鹿児島県の指宿港と山川港には、多数のけが人が次々と運び込まれた。桟橋は顔から血を流し、助けを求める乗客らであふれた。赤色灯を回した救急車が走り、近隣市町から駆けつけた医師や看護師、レスキュー隊員が応急処置に奔走。慌ただしい雰囲気に包まれ、乗客たちは事故時の船内の混乱を生々しく語った。
船の2階中央の席に座っていた鹿児島市の男性(51)は「車が何かにぶつかった時のようなすごい衝撃で、『ダーン』という音がした。乗客はみんな前に飛ばされ、特に1階後部にいた人が重傷だった」と事故当時を振り返った。
仕事のため鹿児島市に向かっていた鹿児島県西之表市の能塩(よきしお)みよ子さん(53)は前の座席で顔面を強打し、歯を折るなどして口の中が出血。「1階の前から2列目に座っていて『指宿まであと20分』という船内放送の直後に大きな衝撃があった。後部では座席5列分ぐらい飛ばされた人もいたようだ」と興奮気味に語った。
1階後部にいた鹿児島市の男性会社員(36)は頭頂部を出血し山川港で手当てを受けた。「仮眠の最中に大きな衝撃が走り、起きたら天井の内張りが落ちてきた。重傷の人を通路に寝かせたりして救助を待ったが、みんな落ち着いていて混乱はなかった」と語った。
船内では、乗客による助け合いもあった。屋久島登山帰りだった救命インストラクターの宮崎市大淀2、キャメロン・グレーハムさん(31)は頭と右足を負傷しながらも船内を回ってけが人の手当てにあたり「手伝えてよかった」と話した。
鹿児島商船によると、船内は事故直後しばらく停電したが、多くの乗客が「パニック状態にはならなかった」と語り、冷静に救助を待っていたという。
事故現場から約5時間がかりで山川港に着いた乗客たちは一様に疲れた表情を見せ、足早に船会社が用意したバスに乗り込んだ。【内田久光、大塚仁】
◇九州近海で同様の事故相次ぐ
九州近海では対馬海峡を中心に高速旅客船がクジラとみられる海洋生物と衝突する事故が相次いでいる。事故現場周辺ではクジラの目撃情報が寄せられ、クジラが嫌がる超高音を出す装置の導入などの対策をとっているが効果は上がっていない。
長崎県対馬市沖では昨年4月、未来高速(釜山市)の「コビー5」が突然衝撃を受け浸水、21人が負傷した。今年2??3月には、韓国・釜山と福岡市の博多港を結ぶJR九州高速船(福岡市)の高速旅客船「ビートル」で4件続けて同様の事故が起きた。
同社は、クジラが嫌がる音を周囲1キロに出す装置を付け、速度を落として運航している。しかし事故が続いだことで効果が疑問視されたため、事前にクジラの所在位置をつかむ探知機の導入検討を始めている。
今回事故を起こした鹿児島商船の「トッピー4」も、クジラとの衝突防止装置を装着していた。同社は「過去の事故例をみて、効果には疑問の声もある。また、『音』はクジラの種類で効かないとも聞く」などと疑問を示した。
九州運輸局は対馬海峡の事故を受け、高速船を運航する事業者に対し、シートベルト着用の徹底を3月6日付の文書で指導。今回の事故で、10日に改めて口頭で指導し、シートベルト着用、船体周辺の見張り強化と要注意海域での低速運航などを呼びかけているが、今回事故が起きた鹿児島県周辺の海域は、01年以降、クジラなどとの衝突事故がほとんどなかったため、新たな対策とともに注意海域を広げるなどの措置が迫られそうだ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060410k0000e040047000c.html
まあ行政はシートベルト着用を呼びかけてるわけですが、今回の事故ではシートベルトをしてても、腰の骨を折るような人も出たとか。死者が出なかったのは不幸中の幸いか。。。
これだけ何度もぶつかるんじゃ「くじらよけ」って本当に効果があるのか?
もっとも、現在くじらにぶつかった確証は出てきてません。
意外と中国の潜水艦だったりして。。。
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